日中児童教育基金1997年活動報告
(98.2.20)
寄付者の皆様へ
また一年過ぎました。皆様におかれては益々ご健勝のことと存じます。
お蔭様で、日中児童教育基金は、昨年に続き、今年も多くの方々からご支援いただき、活動を進めて参りました。ここで寄付者の皆様にお礼を申し上げるとともに、一年間の活動の総括と来年の計画などをご報告申し上げます。
1、1997年の活動
1997年には、主に3つの事業を進めました。
(1)、河北省寛城満州族自治県の失学児童への就学支援;
(2)、貴州省仁懐市和子小学校の失学児童への就学支援;
(3)、雲南省孟連県岔河小学校の修築。
(1)については、96年に行った「河北省寛城満州族自治県中日友好希望小学」の修築が完成し、96年のおわりから小学生が新しい校舎で授業を受けているとの報告が届きました。また、同学校内に、比企執図書室が比企執さんのご寄付で作られました。寛城満州族自治県には400名ほどの失学児童がいましたが、97年4万人民元を送金したところ、114名の学生が援助を受けることになり、小学校卒業が保障されました。県からの報告によると、今なお失学中または失学に直面する児童は265名います。そこで、98年1月に新たに4万人民元を送りました。今後も地元の努力を支えていきたいと思います。
一方、(2)については、久芳顧問が1996年に寄贈した貴州省仁懐市和子小学校が完成し、97年3月に、久芳顧問を迎えて開校式が行われました。久芳顧問は97年5月に再度貴州省を訪れ、仁懐市和子小学校の失学児童の就学支援に7万人民元を寄付されました。今後も東京支部を中心に、地元の努力を支え、引き続き支援をしていきたいと思います。
(3)については、雲南省孟連県岔河小学校は、95年の地震で大きな被害を受け、修築を必要としています。学校には7クラスがあり、教師が10人、学生が238人います。孟連県はミャンマーに接しており、タイ王国とラオスにも近い位置にあります。修築費として、97年に10万人民元を送金しており、現在建設中であるとの報告を受けています。
97年(97年から98年1月30日まで)の現金寄付は*******円、*******人民元、*****米ドルでした。支出は********円+*****人民元でした。詳細は収支報告をご参照下さい。
(これで、基金が創立されて以来の寄付総額は****円+****ドル+***万人民元となりました。となりました。)
2、来年の計画
河北省寛城満州族自治県、貴州省仁懐市和子小学校と改築中の雲南省孟連県岔河小学校には、それぞれ多くの失学児童がいます。現地政府の自力による解決を引き続き促していくと同時に、支援を続けていく必要があります。引き続き適当量の奨学金を送ります。また、可能ならば、チベットでも必要な教育支援をしていく所存です。
中国の中の「南北問題」は、依然厳しいものがあります。沿海地域の経済成長が今までのペースを維持していますが、内陸部の変化は比較的に小さいものにとどまっています。いわゆる貧困地区の人口は6500万人から5000万人に減ったとはいえ、貧困地区の児童たちの就学は依然大きな問題であります。
98年は中国も最近のアジアの金融危機の影響を受け、経済の減速が予測される中、2000年までに貧困地区を無くし、失学児童を無くすという中国政府の計画は予定通りに実現するかどうかを引き続き注目していく必要があります。
3、文通
日中児童教育基金の趣旨には、中国の貧困地域の失学児童に援助するとともに、日本と中国の民間交流を促進することがあげられています。一時中断していた寄付者と児童たちとの文通の斡旋を再開します。文通相手として、河北省寛城満州族自治県の児童をご紹介しますので、文通したい方は、お名前と住所をご明記の上、事務局に葉書を送って下さい。
4、理事長が変わりました
徐剛理事長の任期満了に伴い、関陽理事が理事長に選出されました。新たに、藤崎正敏神戸商科大学教授(神戸留学生友の会会長)に顧問に就任して頂きました。また、山田監査役が健康上の都合で監査役を引退し、理事会は木本直志兵庫県日中友好協会理事に監査役をお願いしました。李拡建、陳黎明、黄Yan各理事が引退し、新たにZhai貴生さん、大西史子さんが理事会に加わりました。
理事会は電子メールを通じて仕事をしております。もし寄付者の中に、電子メールをお使いで理事会の仕事に参加したい方がおられたら、ご連絡下さい。
5、事務局が変わりました
新しい事務局は以下の通りです。
〒530-0041
大阪市北区天神橋3丁目1番35号
南森町末広ビル7F(株)ケイアイエス 内 大西
電話:06-881-2662FAX:06-881-1553
6.東京支部
新たに東京支部ができました。久芳成行顧問が責任者を兼任され、李述理事が監査役を担当します。
東京支部の事務局:
〒211-0042
神奈川県川崎市中原区下新城1−6−19−404 久芳様方
電話・ファクス:044-798-5989
7、総会
1997年3月8日(土)14時ー16時に大阪梅田阪急グランドビル19階文化サロン内にて、日中児童教育基金の総会を開かせていただきました。全部で36名のご参加をいただきました。1996年の活動と収支決算について報告し、また、訪中団のビデオや写真を披露した後、寄付者と理事会との質疑応答を行いました。総会終了後、印度料理店にて楽しい夕食会がありました。
今年も下記のように同様な総会を予定しています。ご参加いただければ幸いであります。同封の葉書にてご予定をお知らせ下さい。ご案内は参加予定者に改めて送らせていただきます。
日時:1998年4月4日(土)14時ー16時
場所:大阪梅田阪急グランドビル19階文化サロン
電話:06ー316ー1577
参加費:1、200円
最後に、今後とも宜しくお願い申しあげるとともに、1998年が皆様にとって良い年でありますようお祈り申し上げます。
日中児童教育基金理事会
関 陽、徐 剛、李 述、徐 強、Zhai貴生、大西史子
1998年2月20日
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